すべてのFilecoinユーザーに有益なサービスを提供するEstuary

Filecoin

Github上にEstuaryコードベースを反映してから1年以上が経ちました。これにより、世界中で分散型ストレージを利用できるようになりました。さらに、このプロジェクトを支えるビルダーたちはさらなる進歩に期待をしています。

Estuaryは、FilecoinやIPFSといった主要な分散型ウェブプロトコル上に構築された、オープンソースの分散型データストレージサービスです。データの耐久性を確保するため、EstuaryはFilecoinネットワークを使用し、ネットワーク上に常時6つものコピーをストレージしています。このサービスでは、公開データの保存に対応している世界中のストレージプロバイダー数百社を把握しています。これにより、Filecoinへのデータのストレージがより容易になります。

Estuaryを利用する理由

Filecoinのベアメタルインフラを運用するには、時間、ハードウェアなどへの投資が必要なため、Estuaryのようなサービスは有用です。資金力のある組織であれば、Filecoinのインフラを構築する資金があるかもしれませんが、リソースに制限のある開発者や消費者はそうではありません。

この問題への対処として、Estuaryを利用する開発者や消費者には一切コストがかかりません。サービスの管理者が求めるものは、データが公共的に利用されることを目的とし、世界をポジティブな方向に進める意図を持っていることです。

2022年5月現在、Estuaryのユーザーは6億以上のデータをこのサービスに追加しています。この数字には、他のネットワーク事業者が独自にホストしているものは含まれていません。合計で1PB近いストレージが、Estuaryノードを通じてFilecoinネットワークに追加されたことになり、Estuaryチームは、世界中のユーザーがこれを利用したことを誇りに思っています。

Estuaryパイプラインに含まれる機能

SDKとライブラリ

EstuaryのAPIは、HTTPを通じてどこからでもアクセスできます。しかし、ソフトウェア開発キットや言語固有のサポートに関しては、同サービスはGoやPython以外にも開発者ツールを拡張しています。具体的には、Rust、Java、JavaScript/TypeScript、C#のSDKサポートを追加する準備を進めています。言語の選択によってEstuary APIとインターフェースの能力が制限されることがなくなるでしょう。

自動検索

このサービスでは、新しい自動検索機能を試験的に導入される予定です。IPFSノードが要求されたコンテンツ識別子を持っていない場合、Estuaryの自動化ソフトウェアがFilecoinネットワークに対して検索を行い、不足しているCIDを復元することができます。これにより、コスト削減の最適化が可能となり、効果的なリトリーバルユースケースをもたらし、ストレージプロバイダーがネットワークに参加する新しい機会を創出します。

より多くのデータとストレージ

サービスとしてのEstuaryは今年、より多くのデータストレージを通過する予定です。ソリューションアーキテクトは世界中のクライアントを巻き込み、機械学習や研究に使われる有用な科学データを大量に見つけだしています。ペタバイトのデータを保存できるサービスなので、Estuaryを自分のノードを動かしたい方は、個人でも同様の成果を上げることができます。ソリューションアーキテクトは、その方法についての教育資料を保有しています。

ログと評価

パフォーマンスの測定とログの共有は、今年、より一般的になっていく予定です。Estuaryには、すでにストレージプロバイダーに対する内部評価システムがあり、これが一般に公開される予定です。独自のEstuaryノードを運営しているネットワーク事業者は、storage.marketのような、共同で仕事ができるストレージプロバイダーを見つけるためのリソースをより多く持つことになります。チームが公開ダッシュボードを共有することで進行中の開発をフォローできるようになります。Filecoinネットワークが大きくなるにつれて、これらのリソース、ログ、ダッシュボードは常に最新に保たれるでしょう。

統合

昨年、Estuaryは10社以上と統合しました。今年は、さらに多くの企業にサービスを提供したいと考えています。また、開発者が自分たちのインフラを完全にコントロールできるようにしたいというニーズに気づきました。そこで、Estuaryは、自分たちのEstuaryノードを運営しているチームや個人に対するサポートの強化を検討しています。

Estuaryのパイプラインには、さらに多くの改良が加えられます。このサービスの開発は、Filecoinと密接にリンクしながらツールチェーンとネットワークの改良を続けています。バックオフィスチームは、Estuaryのサービスを日々向上させるため、技術力を公開する準備を進めています。

本ブログは、www.filecoin.io/blogからの翻訳となります。

ソース:https://filecoin.io/blog/posts/estuary-is-a-boon-to-all-filecoin-users/

IJC-media

IJC-media

IPFSを中心とした技術による日本の産業競争力の向上を目指すIPFS JAPAN コンソーシアムが、最新の世界動向や業界情報を配信するメディアサイト

関連記事

コメント

この記事へのコメントはありません。

TOP