MetaMask Flask は、最先端かつ革新的な機能を実験的に実現する場です。Flask は、Web3.0 の未来を創造する開発者のための実験的機能です。
リアルな価値を管理・移転させるアプリケーションを構築する場合、ユーザーの資産を守るために安全なUXと、安定した機能が不可欠です。Flaskで実験的な機能を展開することで、MetaMaskは通常のセーフティルールいくつか取り除き、広く一般に展開する前に一連の工程を短期間で繰り返す、「イテレーション」を行うことができます。
当然ながら、FlaskはMetaMaskのメインアプリケーションのようにAPIやUXの安定性を保証するものではありませんので、開発者のみを対象とし、ユーザーの自己責任で参加していただくことになりますのでご注意ください。この研究は無監査です。
イノベーションを加速させる
Snapsは、Flaskを通じてリリースされる最初の機能です。
Snapsを使うと、開発者はMetaMaskの機能をMetaMaskチームの監査を待つことなく、実行時に拡張することができます。つまり、ユーザーが自分で機能を追加して、ユーザーが利用できるようにすることができるのです。
MetaMaskはユーザーに拡張性を提供する最初のウォレットであるため、SnapsはEthereumだけでなく、Web3.0エコシステム全体のイノベーションの速度を加速させる態勢を整えています。Snapsの初期バージョンでは、MetaMaskのUIを限定的に変更することしかできませんが、今後は、Snapがユーザーの異なるプロトコルの鍵を管理することを可能にする予定です。SLIP-44 ID、JavaScript署名ライブラリ、公開されているノードがあるプロトコルであれば、開発者はMetaMaskにその機能を追加することができます。
Snapsの開発能力は、Snaps API自体によってのみ制限されます。MetaMaskチームは、開発者の要求に応えるために継続してテストを続けていく予定です。
MetaMask Snapsは、大きく分けて2つの要素で構成されています。
- MetaMaskがサードパーティのJavaScriptコードを安全に実行するための方法。
- WebサイトとMetaMaskが個々のSnapと通信するためのAPI。
通信はJSON-RPCのリクエストとレスポンスで行われます。このように、SnapはMetaMaskのJSON-RPC APIを拡張し、MetaMaskアプリケーションの動作をランタイムに変更することができます。今後、MetaMaskはこれを利用して、さまざまなブロックチェーンやその他の分散型プロトコル、新しい種類の暗号、新しい種類の暗号資産、その他数え切れないほどの機能を備えられるようになるでしょう。
Snapの使用方法について詳しく知りたい方は、こちらの技術ドキュメントをお読みください。
FilecoinのためのSnap
今回、Protocol LabはChainsafeと共同でMetaMask Flask用のSnapを開発しました。Snapをインストールすると、Filecoinの統合とそれに付随するフロントエンドがウォレットに追加されます。ここでユーザーは、Filecoinのアカウントと残高の表示、FILトランザクションの送信、Filecoinキーによる暗号署名付きメッセージの作成が可能になります。MetaMaskブラウザの統合によって、Filecoinプロトコルと対話を直接行うことができるようになります。
MetaMask FlaskにFilecoin Snapをセットアップする方法については、Erik Marksのデモをぜひご覧ください。
サマリー
Flaskは、MetaMaskが機能やAPIを安定させ、メンテナンスし、すべてのユーザーにとって安全であることを保証するための環境です。Snapsは、Web3.0開発者がMetaMaskの製品でより多くのことを行い、全く新しい種類のDappsを作る機会を提供します。開発者であれば誰でもSnapを作ることができ、将来的にはユーザーがどのSnapを使い、自分のウォレットに統合するかを決めることができるようになります。
Protocol Labは、これらの新機能を率先して使用し、ユーザーがFilecoinとより簡単にやり取りできるようにしました。
Snapsを使い、Web3.0の未来を作る手助けをしてください。また、Filecoin Snapのリポジトリもぜひご覧ください。Happy BUIDLing!
本ブログは、www.filecoin.io/blog からの翻訳となります。
ソース: https://filecoin.io/blog/posts/metamask-flask-a-snap-for-filecoin/
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