本日、Starling Framework for Data Integrity(以降Stalingとする)は、「A Photographic Archive of Trust」を発表しました。このアーカイブは、2020年11月の米大統領選挙から2021年1月の就任式までの78日間に、ロイターのフォトジャーナリストが撮影した画像を集めたものです。画像はFilecoinネットワークにアップロードされ、場所、時間、検証などの不変のメタデータを含めて保存され、改ざんや誤報から守るために記録が常に存在することを保証します。
このアーカイブは、ロイター、Filecoin、Adobeが主導するContent Authenticity Initiative (CAI)のコラボレーションで、Hedera HashgraphとNumbers Protocolの技術を使用しています。このコラボレーションは、メディアの誤報や曖昧さの増大に直面している中で、分散技術を使用して真実と検証の記録を構築するためのコンセプトの証明です。
Starlingは、Filecoinで構築された分散ストレージソリューションを使用しています。USC Shoah Foundationとスタンフォード大学電気工学科が主導するStarlingは、人類の歴史を安全にキャプチャし、保存し、検証するためのツールと原則の包括的なセットです。
CAIは、Adobe、The New York Times Company、Twitterによって2019年に設立され、コンテンツ帰属のための業界標準を開発し、オンラインでの信頼と透明性を高めることを目的としています。CAIは、名前、場所、編集履歴などの改ざんを証明するデータを画像に安全なレイヤーを追加することで、クリエイターがデジタル画像に重要なアトリビューションデータを安全に添付するための簡単な方法を作成しています。
A Photographic Archive of Trustを作成するために、ロイターのフォトジャーナリストはNumbers Protocolを使用して写真を撮影し、各写真に固有のデジタル指紋を作成しました。このプロセスは、各写真を暗号化してハッシュ化し、コンテンツ識別子（CID）を作成することから始まります。画像はその後アップロードされ、Filecoinネットワーク上に保存されました。これにより、ファイルは安全であり、長期間のコールドストレージにより、改ざんされていないことが継続的に記録されます。
同時に、ファイルは迅速な検索のためにIPFSに統合されました。最後に、各画像に関するメタデータ（ストレージハッシュを含む）は、許可されたHyperledger Fabricデータベースに記録されました。これらのトランザクションのキャッシュはGUNネットワークデータベース上で統合され、Hedera Consensus Service (HCS)を使用してオンチェーン化され、メッセージの不変かつ検証可能な記録が作成されました。画像帰属のための新しいCAI標準を使用することで、誰でも画像アーカイブを閲覧し、個々の画像の出所、タイムスタンプ、保存データ、検証済みの編集履歴を確認することができます。その結果、2020年11月の米国選挙から2021年1月の就任式までの78日間に収集された250枚以上の画像のアーカイブが完成しました。写真アーカイブの画像検証プロセスについてはこちらをご覧ください。
このアーカイブは一般の人であれば誰にでも公開されており、デジタルメディアの保存と検証におけるブロックチェーン技術の有用性を証明するコンセプトの証明となっています。アーカイブの目標は、アメリカの歴史の中で重要な78日間の記録を提供するだけでなく、メディアの検証をめぐる将来の取り組みのためのフレームワークを提供することです。検証技術とブロックチェーンの実装に関する透明性の高い基準を確立することで、StarlingプロジェクトとCAIは、メディア検証ソリューションの共同エコシステムを促進することを目指しています。
※配信元
https://filecoin.io/blog/posts/tracking-78-days-of-the-us-presidential-election-on-filecoin/
コメント